2012年秋に敢行された51日間連続51米国公演(全米50州各都市+首都ワシントンDC)のギネス記録認定、2013年夏に行われた結成30周年ツアー、文字通り 毎回秒殺を記録するweb通販と会場販売のみの限定アナログ盤シリーズ、ジャック・ホワイトのサード・マン・レコーズから超限定ライヴ盤発売など、ヘヴィ ロック界の重鎮メルヴィンズに「止まる」という概念は無い。そして2013年2枚目(!)となるフル・アルバムがメルヴィンズ1983名義で発表される。

メルヴィンズ 1983とはバンド結成時のメンバーであるバズ・オズボーン(Vo/G)とマイク・ディラード(Ds)を核に、現ドラマーのデイル・クローヴァーがベース にパート・チェンジしたトリオ編成。現在のツイン・ドラム編成の複雑なアレンジとは異なり、「よりシンプルな曲をプレイするのが相応しいだろう」というバ ズの発案により、この編成を念頭に置いて新曲を書き進めたという(トラディショナル・ソングのカヴァーを含む)。

そのバズの言葉通り、最初期の雰囲気を感じさせるストレートなリフ、メルヴィンズ・シグニチャーの超ヘヴィ・ソング、そしてどこまでもシニカルなジョーク・テイストで貫かれており、一筋縄でいかないバンドがその真髄を聴かせている。

本作も、LA在住で10年以上に渡りバンドとコラボレーションを続け、もはやメルヴィンズの一員ともいえるエンジニア/プロデューサー:トシ・カサイ氏がレコーディングを担当。