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商品詳細

Gofish / あたまのうえ (cd) Compare notes

販売価格: 2,160円(税込)
再入荷!

どこまでも穏やかなれど、皮膚に残る心地よい熱量
何十年も前の歌のようでもあり、しかし、今だからこそ響く声
NICE VIEW のテライショウタが描く、美し過ぎる蒼く幽玄なる音楽

 背中をちょいとだけ丸めて、アコースティック・ギターを抱え込みながら訥々と、本当に訥々と歌を綴るテライショウタ、そのソロ・ユニットであるGofish のセカンドがついに完成。彼のホームでもある世界に誇るべきハードコア・バンドNICE VIEW での眼力と咆吼、そして研ぎ澄まされた爆音を知っている方であれば、誰もがその姿に驚きを感じることだろう。しかし、ここにいる彼もNICE VIEW の彼も、どちらも虚像なんかじゃない。激昂と静謐の違いはあれど、どちらも極端な音楽であり、どちらも熱情を持って愛するに値する力を持った音楽なのだから。それは、原点回帰のような安易なことではなく、FUGAZI のイアン・マッケイがEVENS で穏やかな世界を描くように、KARATEのジェフ・ファリーナがソロやGLORY TELLERSで夜を静かに彩るようなもの。また、ここ日本でもthe BITE やLETTER、teasi やMUD LUNG 等々、ハードコア流れでありながら、歌を核としたバンドが胎動し始めている。それは、決して特別なことではなく、ごくごく自然な流れなのだ。
 名古屋の名レコード店stiff slack からリリースされたファースト・アルバム『For a leap year』から数えること早5年。ここに繰り広げられている音は、もちろん前作と同様の穏やかなシンガー・ソングライター作品。そこに通底する大きな世界観は変わらぬものの、この5年にわたるライヴやさまざまな出会い、そして紆余曲折が血肉となり、揺るぎのない自信へと変化していることをはっきりと感じさせる逸品に仕上がっている。
 実を言えば、前作と本作の間に1度アルバムは制作されていた。それは前作の流れを汲むウッドベースと歌を基盤とした、2年ほど前のライヴの延長とも言える作品。しかし、ある時点でそれらをすべてご破算にして、新たに構築し直したのが本作「あたまのうえ」だ。
 ショウタの新たな創作を助けたのは、神戸が誇る異能ウッド・ベーシスト稲田誠。自身のバンドであるBRAZIL やPAAP、バイクモンド等で活動する一方、Gofish とも足取りを共にするteasi の大傑作『壁新聞』(compare notes)やM.A.G.O.、ゑでぃまあこん、のうしんとう等々、異形のレコーディング/プロデュースも手掛けている男。本作では、すべての録音においてカセットMTR を臨界点まで使用。ショウタのギターと歌を最初に録り込み、その後ドラムやウッドベースといったバックトラックをクリックなしでひとつひとつ合わせていくという荒技を披露。ただ、バックを支えるのが楯川陽二郎(ボアダムス、ゑでぃまあこん)や水谷康久(ゑでぃまあこん、MUTANT)、元山ツトム(ex.OUTO、Rise From the Dead、現・ゑでぃまあこん)、そして稲田という辣腕揃い。それゆえ、まるで一発録りでレコーディングされたかのような一体感と、稲田らしい意図的な異物感によって、Gofish の世界観を大きく広げることに成功している。
 もちろん、参加ミュージシャンの優れた演奏以上に、爪弾かれるアコースティック・ギターの音色やショウタの丁寧な歌声こそが聴きもの。感情を荒立てることも、声帯を必要以上に震わせることはないけれど、じんわりと浸みてくる楽曲がずらり。また、たおやかで大きな世界観の中で時折挟み込まれる無音部分は、極上の緊張感を導き出してくれる。平易だけれど嘘のない言葉が、言葉の響きを邪魔することない流麗な旋律によって、耳の奥にするりと入り込んでくる快楽。それは、まさに「歌が当たり前に歌として伝わっていく瞬間」そのものなのかもしれない。
 これをレイドバックした音楽と捉える人もいるだろうし、ショウタ自身、過去の膨大な音楽史に対する畏敬の念を忘れることはない。しかし、これは新しくも古くもない、2009 年という時代だからこそ生まれ落ち得た、特別な音世界、だ。


1 化石
2 しばしの別れ
3 ねむりを待つあいだ
4 夏の粒子
5 単純な生活
6 犬の言葉
7 スローモーション
8 あたまのうえ
9 朝日

11/03/29
11/04/16
11/12/05
12/10/14
13/03/23
14/05/11